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歯科医療コラム

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根管治療とは

制作事例_01

皆さん、こんにちは。L歯科クリニックです。

前回は歯の神経についてお話しました。歯の神経を抜く(抜髄といいます)メリット、デメリットを簡単に紹介しました。抜髄という処置をすることになってしまった場合、どのように治療を進めていくのか、今回は根管治療についてお話したいと思います。

 

前回、深いむし歯によって感染した歯の神経(歯髄)を取る(抜髄する)と、汚れをキレイに掃除できるので、痛みが出たり根の先端に膿が溜まって顎の骨が溶けてしまうのを防ぐことができると説明しました。その神経を取る根の治療を「根管治療」と言います。

制作事例_01

むし歯が深くて神経まで達してしまったとしましょう。それでも急には歯の神経は死んだりしません。歯の神経が死んでしまうまでは、徐々にむし歯の細菌が神経を刺激し、感染させて、炎症を起こします。そうなってもまだ歯の神経が生きている場合、麻酔を使って神経を除去しないといけません。そういう場合を「抜髄」すると言います。逆に、むし歯が神経まで達していて、痛い時期を通り越して放置した場合、徐々に神経は細菌によって感染が進み腐敗していきます。そうなると、神経は「死んだ」状態になるのです。神経が完全に死んでしまった場合は、死んでしまった神経は触っても痛みがないので(死んでるから)、麻酔をせずに感染した元歯髄をきれいに除去していきます。それを「感染根管治療」と呼んでいます。神経が生きていても死んでいても、根の神経を除去することは、「根管治療」と言います。ただし、麻酔を使って根管治療をする必要があるのか、または麻酔しなくてもいいのか、しっかり判断をすることが重要です。

制作事例_01

歯の神経が生きている場合の根管治療「抜髄」の流れを説明します。

まずは、むし歯が深くてもまだ神経が生きている場合なので、麻酔が必要です。局所麻酔をしてから、い痛みを感じなくなるまで待ちます。しびれたような感覚になってから、まずはむし歯をきれいに除去していきます。むし歯は全部除去します。結局、むし歯というのは前にも説明しましたが、細菌の塊です。これを少しでも残してしまうと、どんなにしっかり神経を除去して清掃しても、残った細菌が中に入ってしまい、一向にきれいな状態になりません。ですから、まず最初に感染源であるむし歯を徹底的に除去する必要があるのです。

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続いて、歯に穴をあけて歯髄を露出させます。そうすると、歯の上の部分から神経が見える状態になります。神経に到達できるようになったら、ファイルやリーマーといった針のような細い器具を使用し、細菌に感染して痛みが出ている神経を除去していきます。お子さんの神経の場合は、ファイルやリーマーを使うと、一回でぷるんと除去できることもあります。しかし、むし歯菌によって感染しかけている歯髄を除去する時は、一度にキレイに除去できることはありません。ファイルやリーマーを使って、少しずつ感染した歯髄を掻き出す必要があります。

感染した歯髄を掻き出しても、神経の入っている通路をキレイにするのは難しいです。残ってしまう部分が多く、そのままにしてしまうと、また感染の原因になってしまいます。そこで、ファイルやリーマーといった器具を用いながら、一緒に併用して、薬剤も使ってきれいにしていきます。汚れを掻き出しながら、薬液で洗浄して、また汚れを掻き出しながら、洗浄して・・・と何回も繰り返して、根管(神経の通路)をキレイに清掃していきます。

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中の汚れをさらに消毒するために、次回までに根管の中に薬剤を入れた状態で、仮の蓋をしておきます。中には痛みに効く薬剤の場合もありますが、消毒剤を入れておくことが多いかもしれません。その後、1週間ほどで同じ治療を行います。むし歯の状態や痛み、症状、レントゲンなどを確認して、1度の治療でキレイになっているようであれば、根管を最終的な材料で埋めていきます。まだ症状があったり、痛み、違和感などが続いているようなら、根管の清掃を続けることもあります。

 

根管内は神経を取っているので、空洞になっています。ずっとそのままにしておくと、また細菌が中で増えてしまい、感染の元になってしまいます。それを防ぐために、隙間なく根管内を埋めておく必要があります。せっかく治療して、根管の中を清掃したのに細菌がまた増えるってどういうこと?と思うかもしれません。確かに、根管治療をして根管内の細菌はごくわずかに減っていると思います。ただ、人間の体は滅菌にかけることはできません。とても強い薬剤を使って、細菌をゼロにすることは体に害が及びます。不可能に近いのです。できる限り細菌はゼロの状態に近づけていきますが、ゼロにはならない。ということは、わずかでも残った細菌がいると、増える場所があればどんどん増えてしまうのです。ですから、緊密に、隙間なくしっかりと埋めることが重要になります。それを「根管充填」といいます。しっかり埋めてしまえば、わずかに残った細菌も活動しにくくなりますし、新たに外から細菌も入れません。

 

このように根管治療では、感染した神経を取り、キレイに洗浄清掃し、しっかり隙間なく埋めることで、残した歯がいつも通りに使えるように治療していくのです。この治療は、保険でも行われる一般的な治療です。しかし、実はとても難しいのです。専門医による治療をお勧めします。L歯科クリニックでは、専門医による治療が可能です。ぜひ、一度L歯科クリニックにご相談ください。

 

L歯科クリニック 歯科医師 副島寛貴

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